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できないことをやってみようと思うきっかけは…人の経験を知ることは

次男が保育園の面談で「自分の思いを言葉にできないとこの先困ることが増えてくる」と言われた。

ttps://www.iihitoninaritai.com/i-cannot-express-my-feeling/

結論として『君は君のままでいい』となったが、それでもやっぱり「できないならできないままでいいよ」というわけにもいかない。無理やりやらせて苦手意識を植え付けてもよろしくないが、のっけから諦めるのもどうかと思う。

私にできることはなんだろう?

次男のペースに合わせて、サポートしていくことなんだろうな。そのためにはなにが必要なんだろう?

劣等感も、罪悪感も持たないようにサポートしていくこと…なのかな?

『君は君のままでいい』はなにもしなくていいってことじゃない。劣等感や罪悪感を感じなくてもいいということであって、進化や向上をしなくて『そのままでいい』というわけじゃない。

さじ加減がむずかしいもんだね。過干渉にならないように…適度な過保護感を持って行きたいと切に願う。

次男だって色々考えている

そして夫に一連の話をした。すると、翌日の夜、唐突に…

次男~おれは次男に自信をもって欲しいよ~

だから!たまにいいこと言うから腹立つ…けどナイスサポート!!

すると次男が、はにかみながら笑ってこちらにパタパタとかけてきて、

おれだって自信持ちたいよ~

と抱きついてきた!!

なんて!!なんて!!かわいいの!!そうだよね!そうだよね!次男だって自信を持って生きていきたいよね!

君がそういうならサポートは惜しみません!だけど押しつけはしません!君のペースで自信が持てるようになる方法を見つけていこう!

今保育園で卒業アルバムの表紙を描いている。自分の名前と保育園名を書くのだが、なかなか書けずパニックになっている。そして表紙の絵も決まらず全然描けないらしい。(先生から聞いた)

うまくできなさそうなことはやらない。これが次男の基本スタンス。

でも、心の中ではできるようになりたいし、やりたいんだろうね。

一緒に練習してみた。かけないことはない。ただ『うまくできない』ことにイライラするらしい。そしてゆっくりやりたいのに周りに急かされたり、チャチャを入れられるともうそれでパニック。

ということらしい。ただ長く練習はしたくない。

そうか、妥協点だな。「こんなもんでいっか」という妥協点。多分完璧にやりたい!という理想が高いんだろうね。少しずつ積み上げていかないとそこにはたどり着かないこと、でもいつかはたどり着くことを信じてやるしかないことをを学んでほしいもんだ。

恥ずかしいという感情が満載の次男

幼稚園教諭をしている姉に相談したら、色々アドバイスをもらった。その一つで「長男のいない時に話した方がいい」だった。

面談の次の日、長男が行方不明になった(これはこれで大騒ぎの件)ので、次男と2人きりで車に乗った。(長男を捜索していた)

そこで思いきって訊いてみた。

なんでさ~自分の気持ちを言えないのかな?
だって恥ずかしいんだもん

と、はにかみながら…相変わらずかわいい。

そうだ、次男はよくこれを言う。『恥ずかしい』と。思い起こしてみればいつも恥ずかしがっている。

おならをしても絶対言わない。他3人は「あっごめん!おならしちゃった~くさーーーい」と言ってしまうタイプだが、次男はあきらかにおならをしても黙っている。「次男、おならしたよね?大丈夫?お腹痛くない?」と訊いても「・・・・」と黙っている。たまに「やめて~」とテヘっっと笑うこともある。

家族の中で「恥ずかしい」を前面に出すのは次男だけ。恥の文化で生きている。

次男の「恥ずかしいから言えない」という『恥ずかしい』の中には色々な感情が入っているのだろうな。だけど一番近く、そして言いやすい言葉が『恥ずかしい』なのだろう。

そう思ったら突然私の小学校時代の記憶が蘇ってきた。

私も『言えない子』だったことを。

私は叱られるから言わない(言えない)子どもだった

小学校に入学して私の試練は始まった。極端に背も低く、ひらがなも読めないし書けないし、数も数えられない状態で小学校に入学した。

今でも覚えている、一番最初の算数の時間に教科書を開くと、公園で遊んでいる子どもたちの絵があって、先生が訊いた「滑り台で遊んでいる子どもは何人ですか?」

全員が手を挙げた。びっくりした。私以外は全員わかっていると。私も慌てて手を挙げた。当たりませんようにと願いながら。

とにかく色々できない子だった。毎日忘れ物をする。他の子と同じようにできない。先生に声をかけられるときは叱られる時だけ。言葉を発するときは言い訳をするときだけ。

言葉を発すれば叱られると思っていた。だから黙っていた。叱られているときはじっと石のように固まっていた。ただただその時間が過ぎることだけ考えていた。

それは3年生まで続いた。

恥を忍んで次男にこんな話をした。

そういえばかかも小学校の時言えない子だったんだよ。何か言えば怒られると思っていたからなにも言えなかったし、言わなかった。だからね、授業中にトイレに行きたくても言ったら怒られるから言わなかったの。でね、漏らしてたの。何回も。小学生だよ?ヤバいよね。それでも怖くて言えなかった。どうせおしっこもらしたら怒られるのにね。怒られるなら先に怒られればいいのにね。それでも言えなかった。怖かったから。おしっこもらして怒られる方がましだったんだよ。たぶんね。

次男があんなに驚いた声を出したのを始めて聞いた。

かかが!!?

とその驚いた声に驚いてしまった。そうか、次男は「みんなできている。オレだけできていない。みんな楽そうに生きている。でもオレだけ…」って思っていたのかな。

たぶん、いつもハキハキとしゃべっている私にそんな小学校時代があったことに本当に驚いだんだろうね。

そして、こういった。

おれ、恥ずかしくても言えるようにやってみるよ。

涙が出た。私も恥ずかしい話をしてよかったよ。こんなみんなが読むところにまで載せちゃったよ~。でもね、もう恥ずかしくないんだよ。あんなこともあったな…程度の思い出でさほど心の傷にはなっていない。それはその後の人生のいい出会いや価値のある経験があったからなんだ。あんなことがあったから今があるんだから。こうやって次男を励ますための恥ずかしい経験だったのかもね。

それでも大笑いして生きていく

こんなことがあってから、完全拒否だったひらがなもちょっとやるようになった。できないこともできるようになりたいとか思ってくれたのならいいけれど。

でもやっぱり人の心の中は覗けないからわからないけどね。傷ついていないふりをしているだけかもしれないけど、次男は今日も大笑いして楽しそうに生きている。

周りと同じようにできなくても、同じようなものを持っていなくても、君は今呼吸をしているだけで、ここにいるだけで価値があるんだから。

たまには大声で叫んで、泣いて、笑って、そして元気なって生きていこう!

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